借金からの復活~蹴っ飛ばせ、多重債務!~

多額の借金から立ち直ったサラリーマンの記録です。同じ悩みを抱える人の参考になればと思います。

自己破産の増加…ホントに銀行カードローンだけが原因?

少し前の報道ですが、最高裁がまとめた2017年(平成29年)の個人の自己破産申立件数(速報値)は、前年比6.4%増の6万8,791件で、2年連続の増加となったそうです。しかも、その伸び率は2016年(平成28年)が1.2%増だったので、ここから大幅に拡大した、ということになるんだとか。

www.asahi.com

 

記事によりますと、この背景には、銀行カードローンの影響があるのではないかということです。

 

以前も、全銀協さんのプレスリリースを見ながら、銀行カードローンについての一考察を行いましたが、今回も少し、考えてみたいと思います。

www.resurrection-from-debt.com

 

 

破産・再生の統計データ

自己破産や小規模個人再生の件数に関するデータは、裁判所ホームページの「司法統計」に掲載されています。

 

ただ、なかなか目的の統計が探しにくいのですが、これらを追っていくと、「事件の種類と新受件数の推移  最高,全高等・地方・簡易裁判所」という統計があり、ここから数値を拾うことができそうです。

 

それをまとめたのが、下記のような感じ。

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ここでは自己破産がテーマですが、ついでに小規模個人再生も数値を拾ってみました。

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自己破産の方は、冒頭の新聞記事に記載された数値とは、やや違いがありそうですね。個人的にはこの数値の不一致が少し少し気持ちが悪いですが、おそらく数値の取り方に差があるのでしょう。いずれにせよ、H27→H28で数値の減少傾向が増加傾向に変わったあたりは、同じような傾向が出ていますね。

 

ちなみに、小規模個人再生の方は、H26→27にかけて増加傾向に変わっています

 

どちらも、しばらく減少傾向にあったものが増加に転じています

 

このあたりに、どのような原因があるのか…記事では、このあたりにも言及がなされています。

 

破産・再生の原因は銀行カードローン?

記事では、このような自己破産の増加の原因について、

 

「貸金業法の成立」・施行に伴って、消費者金融では年収1/3超の借入ができなくなったが、一方で銀行カードローンは同じ業態なのに1/3超の貸し出しを行って、多重債務→自己破産の一因を作っている」

 

というような趣旨でまとめています。

 

なるほど、確かに感覚的には分かる話ですし、先日の全銀協のカードローン実態調査も、そのようなストーリーを、ある種裏付けるようなデータでまとめられていたような印象がありました。

 

でも、本当にそれだけで整理しきって良いのでしょうか

 

債務整理のニーズ変化はどうだろう…

ところで、今回の議論は、「貸金業法の成立・施行」がきっかけであるということが記事に紹介されていました。

 

この件は、一連の文脈の中では「年収1/3を超える借入ができなくなる」というところが注目されていますが、同時にこれらの流れの中で、利息制限法の上限(20%)を超える「グレーゾーン金利」が撤廃されたという効果も持っております。

 

そして、これを受け、過払い金の請求というのが全国的に多々発生したわけですね。この過払い金の請求については、基本的には債務整理の手法の中でいうと「任意整理」のカテゴリーで処理されていくことが一般的です。

 

さてさて、記事によると、貸金業法が改正されたのが2006年(平成18年)ということで、おおむねこの時期から先、しばらく過払い金の請求ブームが続いていくこととなります。

 

なので、債務整理を行うべく、弁護士・司法書士事務所へ足を運んで相談すると、まずは過払い金の存在を前提に、任意整理から話を進めていくパターンが多く、これで解決することも多かったのではないかな、という推測が立つのです。

 

つまりは、債務整理の中で、いわば最終手段である自己破産や、その一歩手前である小規模個人再生といったカードまでを切らなくとも、多重債務の問題を効果的に解決できる手段が他にもあった…だから、自己破産や個人再生の件数が減少した、という仮説はあり得ないだろうか、ということなのです。

 

そして、過払い金請求のニーズがおおむね充足した一方で、現状の多重債務者は、銀行カードローンをはじめとした、合法的な借入のみで多重債務となってしまっています。

 

過払い金の返還が得られない状況では、将来にわたる利息カットにとどまる任意整理では、あまり債務整理としての効果が高くないので、より効果が大きな小規模個人再生や自己破産の方に、債務整理のニーズがシフトしてきたのではないか…というような議論も、ひょっとするとあり得るのではないでしょうか。

 

この仮説については、任意整理の件数を統計データで把握できない限りは、どこまでいっても「仮説」の域を出ないのかも知れませんが、一つの問題提起としてどうだろう…と思った次第です。

 

まとめ 

とまあ、ここまで、ニュースや統計データを見ながら、簡単に自己破産や小規模個人再生の件数の増減と、その背景にあるものについて、簡単に思いを馳せてみました。

 

最近、債務整理に関する話題が新聞報道等で取り上げられているのをよく見ます。

 

それだけ、多重債務に関する悩みが社会問題になっているのだろうと思います。

 

しかし、私自身の経験にも基づく話になりますが、多重債務問題は、きっちり勉強して、正しく専門家に相談すれば、必ず解決します。

 

今回の問題をきっかけに、無料相談などの第一歩を踏み出していただければ、とても嬉しいです。